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[転載]独裁中国の集団指導体制はいずれ機能不全になる(その3)

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直前の記事に引き続き、独裁中国について自分なりの仮説を書き留めておき、今後の事態の推移をみて、仮説を検証していくこととする。


独裁中国の小平は、集団指導体制を持続可能にするために、「政治局常務委員については責任を追及しない」というルールを導入したと言われている。

しかし周近平主席は、今般、政治局常務委員だった周永康の党籍を剥奪し、刑事責任を追及することとした。これによって上記のルールは破られた。ということは、中国共産党の集団指導体制は、持続可能でなくなったと言うことになる。


人間は社会的動物であり、社会において権力を握りたいという本能(権力欲)を生まれながらに持っている。その本能(権力欲)に基づく競争ゆえに人間社会は発展できるのだが、他方で、権力を握るためにはどんなことでもするという人間も出てくる。そのような人間が出てきたとき独裁国家における権力闘争は激烈なものになるし、独裁国家においてはそのような人間が出てきがちだ。スターリン・毛沢東がその典型だ。

と言うのは、独裁国家においては、普通選挙が行われないので、最高権力者は権力者たちの互選で決まるからだ。最高権力者が普通選挙で選ばれるのであれば、国民に働きかける必要があるが、独裁国家ではその必要はなく、他の権力者たちの支持を得さえすれよい。他の権力者たちの支持を得る方法としては、①カネ(物欲)、②地位予約(名誉欲)、③女(性欲)、④中傷・誣告(騙し)、④脅し(スキャンダル暴露予告)、⑤抹殺(スキャンダル暴露・暗殺)、⑥論理(全体利益) などがある。例外的に、勢力バランスから中立の人物が最高権力者に選ばれることもある。

周近平は、勢力バランスの関係で最高権力者に選ばれたように見える。ところが、主席に就任した周金平は、汚職撲滅をしないと共産党独裁体制が崩壊すると主張して汚職摘発を行っている。それは上記の⑥論理、⑤抹殺、④脅しにより最高権力を保持しようとするものだ。それは国策により政敵を抑え込むものでもある。

しかも周近平は、一方の勢力である江沢民派を重点的に摘発している。それは勢力バランスを崩すもののように見える。しかし他方で、もう一つの勢力である共産党青年団の令計画も捜査対象にしていると報道されており、自分を主席にしてくれた両勢力を叩こうとしているように見える。さらに海軍・空軍の強化を主張して、陸軍主体である人民解放軍を分断統治しようとしているように見える。

いずれにしても、周近平が権力者不訴追のルールを破ってしまった以上、権力者たちは権力を失えば訴追される可能性が出てきた。独裁国家では三権分立が行われておらず、司法権が独立していないことから、法の支配が行われず、人による支配が行われている。このため、政治局常務委員も刑事訴追の対象になる可能性が開かれた以上、最高権力者でも権力を失えば、無実であっても処罰される可能性がある。このため、死ぬまで最高権力を保持し続ける必要が出てきた。死ぬまで最高権力者であるためには、絶対権力者になる必要がある。絶対権力者になるためには、最高権力者にチャレンジした権力者を徹底的に叩いて、他の者がチャレンジしようという気にならないように、見せしめにする必要がある。そのような見せしめを行ったのがスターリン・毛沢東だった。その結果、スターリン・毛沢東は死ぬまで絶対権力を保持し続けることができた。しかしその過程で、数百万人から数千万人ものソ連や中国の人民が無残な死に方をした。

周近平も、絶対権力者にならなければ、将来、最高権力を失ったときに、後任の最高権力者から処罰される可能性が高い。と言うのは、後任の最高権力者は、自分がさらに後任の最高権力者に処罰されないようにするため、スターリン・毛沢東のような絶対権力者になろうとせざるを得ないからだ。

絶対権力者になるためには、他の全ての権力者を否定する必要がある。過去、現在、未来の他の全ての権力者を否定する必要があるのだ。毛沢東は文化大革命で、2500年前の孔子の権威すら否定した。また江沢民は、絶対権力者にならなかったために、今処罰されかかっている。また独裁北朝鮮の金正恩は、張成沢を処刑して、それを見せしめにして、絶対権力を確立しようとした。 周近平は、毛沢東・小平・江沢民・胡錦濤の権威と権力を否定し、汚辱と苦痛にまみれさせて、それ見せしめにして、絶対権力を確立しなければ、いずれ将来、後任の最高権力者が絶対権力者になろうとして、周近平の権威と権力を否定し、汚辱と苦痛にまみれさせられることになる可能性がある。

そのような絶対権力者になるのがが周近平であるのか、後任の最高権力者たちのうちの誰かであるのかは不明だが、遅かれ早かれ、今後の独裁中国で絶対権力者になろうとする動きが出てくると自分には思われる。


独裁国家は、このように政治的に極めて不安定であり、場合によっては秦や隋のように短期間で滅んでしまうこともある。ソ連は1917年に成立したが、74年後の1991年に滅んだ。中華人民共和国は1949年に成立し、今年で65年を迎えた。中共は果たしていつまで続くだろうか。ソ連と同じだとすれば、今後10年内に滅ぶ可能性が高いことになる。独裁国家中共における今後の出来事を、上記の観点から注視していきたい。

















転載元: 防府から政治課題を語る


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