「ずいぶん以前から、横田夫妻を第三国で孫娘に会わせる、場合によってはめぐみさんに会わせる、といった話が水面下であった。モンゴルにめぐみさんがいたとは考えにくいが、横田夫妻がモンゴルに滞在中めぐみさんと電話で話したとか、現在のめぐみさんのメッセージにご両親が接したのではないかと推測される」
これは、荒木和博氏(特定失踪者問題調査会代表)の感触である。
「他にも色々あるが、4日間も言葉が通じない孫娘と一緒にいて、ずーっと話すことができるのだろうか」という素朴な疑問からである。補足をすると、日本側からは外務省の通訳1名が同行している。一方孫娘ウンギョンさん側は、父親とひ孫といった家族だけである。もちろん日本語が話せるわけではない。たとえ日本側から通訳が同行していたとしても、4日間もいったい何を話せたというのか。これには何か大きな裏がありそうだ。
やはり、荒木氏の推測どおり、めぐみさんと横田夫妻との間に、何らかの接触があったのに違いない。
荒木氏は、昭和38年能登半島沖で拉致された寺越武志氏を例に、「寺越武志さんの母はこれまで100回以上平壌に行って息子武志さんに会っているが、会うことができる代わりに一切拉致を口にすることも、日本に帰って来いとも言えない状況にある。めぐみさんも下手をすればそういう状況に置かれかねない。また、めぐみさんが平壌に無事住んでいるということで安心してしまったら、他の多くの拉致被害者を切り捨てるということになる可能性もあるのではないか」と懸念されていた。
我が国の与太メディアは、横田夫妻の記者会見で「お孫さんとはどういう話をしたのか」とか、「ひ孫はどんな感じだったか」などと、どうでもいい質問ばかりしていた。荒木氏はそんな与太メディアに対し、この問題の本質を忘れている、と与太メディアの軽薄な立場は理解しながらも厳しく指摘されていた。つまりこの問題の本質は「日本は北朝鮮によって主権を侵害され、多くの日本人が不当に拉致された。孫のウンギョンさんが平壌にいるのも、そのせいなのだ」ということなのである。
横田夫妻の笑顔があるだけに、その背景やその他の拉致被害者が霞んでしまうが、我々は本質を見失ってはならないのである。
与太メディアよ。表層だけの浮ついた報道は、利敵行為、売国行為なんだぞ!
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shiraty5027