中国漁船を「見せしめ爆破」 インドネシア、密漁問題めぐり 容疑の中国人船長ら起訴へ、船返還も要求
【シンガポール】南シナ海南端に位置するインドネシア領ナトゥナ諸島沖の排他的経済水域(EEZ)で密漁をしていたとして逮捕した8人の中国人船員について、インドネシアのスシ海洋・水産相は1日夜、船長ら3人を起訴する方針を示した。
現地からの報道によると、スシ氏は記者団に密漁の責任は船長、機関長、漁労長の3人にあると指摘。他の5人は中国に送還する考えを示した。また、中国の監視船の体当たりを受けて奪われた密漁船の「返還」を中国側に引き続き要求。その漁船を爆破処置し、密漁防止への見せしめにする考えも示した。
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中国漁船87隻がマレーシアのEEZに進入 「海警」局船舶が同行
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マレーシアの海上保安当局は29日までに、同国の排他的経済水域(EEZ)にある東部ボルネオ島沖の南シナ海の岩礁付近に、中国から航行してきたとみられる漁船少なくとも87隻が進入したことを正式に確認した。一部の漁船に中国当局船とみられる1隻が同行していることも分かった。
マレーシア海上法令執行庁のアハマドプジ長官が29日、首都近郊プトラジャヤで記者会見して発表。中国海警局の船舶とされる写真も公開した。
同庁によると、パトロール中の警備船が24日に不審な漁船を発見、追跡を続けた。27日には上空から漁船群を確認。無線で通信を試みたが、応答はなかった。その後、漁船は西に向けて去ったという。 同行していた船舶には「中国海警(局)」と明記。漁船の国旗や番号は識別できなかったという。
アハマドプジ長官は、大量の漁船が進入したのは「前例のないことだ」と話した。(共同)