ソウル、デモと警察衝突 沈没船遺族ら100人連行
【ソウル=中村清】韓国で昨年四月に起きたフェリー「セウォル号」沈没事故の被害者遺族や支援団体が十八日午後から夜にかけ、政府に抗議しようとソウル中心部で座り込みやデモ行進を繰り返し、機動隊と衝突した。
聯合ニュースによると、警察は、観光名所の景福宮(キョンボックン)や付近の道路などに座り込んだ遺族二十人を含む計百人を連行した。近くで開かれた抗議集会の参加者ら一万人以上もデモに加わり、警察が制圧のため放水銃や催涙スプレーを使用。十一人がけがを負い、病院に運ばれた。
遺族側は政府に対し、沈没した船体の引き揚げと事故の真相究明を要求。事故の特別調査委員会を官僚主導で組織しようとする政府案の撤回を求めており、デモ参加者らは「セウォル号を引き揚げろ」「(政府案の)施行令を撤回しろ」などと抗議を繰り返した。